【宮城県女川町　2011.04.26】
  美しい夜明けだった。地盤沈下して海水に満たされた地面は池のようになり、タンクが写りこんでいた。瓦礫さえなければ普通の港町の夜明けだったのに。それでも救いだったのは桜が咲いていたことだった。かろうじて津波の被害を避け、山側の集落でひっそりと咲いていた。
  避難所に行ってみた。前回撮影した写真を手渡すために。避難生活はなんら変わることなく続いているようだ。写真を渡すとえらく喜んでくれた。皆いい記念になるわって、いってくれた。また会えることを約束し女川を後にした。