【船の墓場 2011.05.04】
夕刻迫る気仙沼では大型漁船が折り重なるように商店街に座礁している。傾いた舷には鉄柱が何本も溶接されている。スクリューはアスファルトに切りこむように刺さり、船主どうしが何度か衝突したのだろう、傷だらけである。素人目には修理すれば出航できそうだが、このまま長期間放置されれば文字通り船の墓場と化す。
造船所の人たちでなければ決して見ることのできない船底。そっと手で触れてみる。鳴り響くエンジン、海水をかき出すうねり、魚たちは逃げだす。在りし日の鼓動が伝わってくるようだ。だが、実際は死んだかのように眠りについている。
漁業は日本にとって欠かすことのできない産業である。これだけの資産を陸に放置しておくのは惜しい。もちろん漁港や海産物加工工場など一体となって再建する必要があるが、まずは船だろう。船さえあれば漁業再興の道が開けると考えるのは短絡的かもしれないが、私は魚介類が大好きだし、多くの人が待っていると思う。私一人では無力だが、この写真が何かの原動力になってくれればうれしい。
夕刻迫る気仙沼では大型漁船が折り重なるように商店街に座礁している。傾いた舷には鉄柱が何本も溶接されている。スクリューはアスファルトに切りこむように刺さり、船主どうしが何度か衝突したのだろう、傷だらけである。素人目には修理すれば出航できそうだが、このまま長期間放置されれば文字通り船の墓場と化す。
造船所の人たちでなければ決して見ることのできない船底。そっと手で触れてみる。鳴り響くエンジン、海水をかき出すうねり、魚たちは逃げだす。在りし日の鼓動が伝わってくるようだ。だが、実際は死んだかのように眠りについている。
漁業は日本にとって欠かすことのできない産業である。これだけの資産を陸に放置しておくのは惜しい。もちろん漁港や海産物加工工場など一体となって再建する必要があるが、まずは船だろう。船さえあれば漁業再興の道が開けると考えるのは短絡的かもしれないが、私は魚介類が大好きだし、多くの人が待っていると思う。私一人では無力だが、この写真が何かの原動力になってくれればうれしい。
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